ご挨拶

済生会西条病院
院長 石井 博
済生会西条病院は、昭和33年4月に赤松外科病院の赤松寛先生から病院施設の寄付を受けて開院しました。昭和61年10月には150床の病院として現在の地に移転し、脳神経外科、泌尿器科、眼科、麻酔科を新設。西条市で24時間救急医療を提供し続けています。
東予地域ではいち早くPET-CTを導入し、リニアック放射線治療器や外来化学療法室を増設し、地域で完結するがん治療体制を確立し、平成23年11月愛媛県がん診療連携推進医療機関に指定されました。また、平成19年5月には回復期リハビリテーション病棟を設置し、高齢者や合併症を有する方々の早期自宅退院を支援しています。
現在、内科、消化器内科、循環器内科、血液内科、呼吸器内科、神経内科、放射線科、外科、消化器外科、血管外科、整形外科、リハビリテーション科、脳神経外科、泌尿器科、眼科、歯科口腔外科、ペインクリニック外科、麻酔科、病理診断科、皮膚科、女性内科など多岐にわたる診療科を有し、152床(HCU4床、感染症病床2床、回復期リハビリテーション病棟24床)で診療を行っています。常勤医師21名、歯科医師3名を擁し、地域の幅広い疾患に対応しています。
令和5年10月には新病棟が開設され、外来の一部や手術室、透析センター、病棟(回復期病棟を除く)が移転しました。一方で、新病棟の玄関は風の吹きこみが激しく、内科外来の寒暖が顕著なため旧病棟の玄関を使用しております。外科系の外来、循環器外来や検査の一部、レントゲン検査、リハビリテーション部門も引き続き旧病棟利用しており、移動にご不便をおかけする場合がありますことをお詫び申し上げます。
地域医療の中核として365日24時間救急医療を提供すべく努力を続けておりますが、地方都市では医療スタッフの減少が課題となり当院でも例外ではございません。令和6年4月から基幹型臨床研修病院に指定され、新たに研修医が赴任いたしました。若い力を活かした医療の提供が可能となり、救急医療に関しても努力が継続できそうです。
済生会は明治天皇が明治44年に「施薬救療」(どのような方にも薬を使って分け隔てなく治療を行う)を目的として開設されました。現在も医療費の支払いが難しい方に対して引き続き無料低額診療を行っており、今後もソーシャルインクルージョン(どのような方もおいていかない社会)を目指して活動して参ります。
「来院される方に満足いただける医療」を目指し、「治す医療、癒す医療、支える医療」を統合し、予防、介護、生活支援にも取り組みながら、安心して暮らし続けられる西条市を実現するため尽力して参ります。引き続きご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

済生会西条病院
名誉院長 常光 謙輔
当院は昭和33年に市内で開業されていた赤松寛先生から病院・施設の寄贈を受けて済生会病院となったユニークな病院です。全国81か所の済生会病院の中で個人病院から済生会病院になったのは当院だけだと思います。
昭和55年に私が赴任して来た時、当時は110床の少し前近代的な病院でしたので何とか200床規模の新しい病院にしたいと思いましたが、医師会、土地改良区、県などとの折衝には随分苦労しました。
それでも昭和61年には150床の病院にすることができ、療養環境の快適化、高度医療機器の導入とスタッフの充実を図ることができました。その後は平成5年に老人保健施設の開設、平成14年に東棟の増築、平成19年には南棟の増築とPET-CTや放射線治療装置(リニアック)の導入などを行いました。このように施設の充実させるとともに、平成12年には日本医療機能評価機構の認定を受け、以後5年ごとに認定の更新を続けております。
ただ平成16年から始まった新臨床研修制度のあおりを受け、平成19年には常勤の脳神経外科医と循環器内科医が不在となるという苦難の時代が始まりました。そのような情勢の中で平成19年4月から内科の岡田先生に院長をお願いし、平成22年には愛媛大学の病理学教授であった植田先生にセンター長で来ていただき、平成27年4月には愛媛大学麻酔科の教授であった長櫓先生にセンター長で来て頂きました。またその平成27年には病院の東隣りに100床の特別養護老人ホームを建設しました。病院と介護老人保健施設、特別養護老人ホームが協力して最近の地域包括ケアに力を注いでいるところです。
今年令和5年には病院の北側に新病院が竣工し、10月1日から新棟で診療を始めました。当初、新棟が完成したら、旧本館は解体して新しい建物で繫ぎその中にレントゲン関係や外科系の各外来などを収める予定でしたが解体費が5億円もかかると分かり、解体は断念しました。そのため外科、整形外科、脳神経外科、循環器内科、レントゲン、内視鏡室などは旧本館に残っています。来年4月に新棟と旧本館の間の連絡通路ができるまでは不便な状態が続きますが、なんとか頑張って行くつもりです。
また令和5年4月から基幹型の臨床研修病院となりましたので、研修医の受け入れも積極的に行っていく予定です。

済生会西条病院
名誉院長(兼)西条医療福祉センター長 岡田 眞一

済生会西条病院
西条医療福祉センター顧問 植田 規史
済生会の月刊誌「済生」の巻頭言に明記されているように、済生会は明治44年明治天皇が時の総理大臣桂太郎を召されて、「恵まれない人々のために施薬救療による済生の道を広めるように」との済生勅語に添えてお手元金150万円を下賜されて、創立されたものです。 以来、今日まで110年余、社会経済の変化に伴い、存廃の窮地を乗り越えるなどの幾多の変遷を経ながらも創立の精神を受け継いで保健・医療・福祉の充実発展に必要な諸事業に取り組んできています。 済生会西条病院でも、地域の保健・医療・福祉の充実のため実践に日夜邁進しています。
現在、深刻な高齢化社会の到来など多くの困難な問題を抱えるなか、医療界では依然として医師不足、看護師不足は解消されないまま医療危機が叫ばれています。 今後わが国は、高齢化率がピーク時には40%に達するという世界でも類を見ない超高齢化社会の進展に伴い、地域に密着した医療・福祉のニーズは益々増加していくものと考えられます。 そのため、済生会西条病院では、医師、看護師、薬剤師、検査技師、臨床工学士、栄養士、理学療法士、作業療法士、介護福祉士、社会福祉士などの多職種協働によるチームにより、地域の特性に合わせた包括的なケアシステムを構築のもとに、保健・医療・福祉に取り組んでいこうとしています。 また、厚生労働省は病床数を削減する方針を打ち出し、退院した患者さんの受け皿の主役を在宅ならびに有料老人ホームや高齢者住宅に移行させると発表しています。 済生会西条病院では、近年ユニット型の特別養護老人ホームの開設を加え、さらに地域のニーズに応えるべく医療・福祉をさらに充実させています。
医療面に限れば、わが国の医療は患者にとっては平等であり、質も高く、日本はすでに世界一の高齢化率であるにもかかわらず、先進各国の中でも医療を低いコストで提供しており、世界的な評価は高いものがあります。 そのような状況のなかで、さらに地域の基幹病院として信頼される病院として評価されるためには、患者さんのみならず、職員も満足できる病院・職場であることもまた重要です。 医療の可視化が進んでいる現状では、近隣の医療機関よりも優れた先進的な医療・福祉を提供する、あるいは特色ある診療などをおこなうように推進していかねばならないと同時に、良質の医療を提供するため病院内・外の医療全般に緊密な連携・連帯が必要と思っています。

済生会西条病院
西条医療福祉センター相談役 長櫓 巧
済生会西条医療福祉センターは、瀬戸内海に臨み、石鎚山を望む自然に恵まれた地にあり、”全ての人の救療済生”の済生会の基本理念のもとに運営されています。
当センターは済生会西条病院を中核として、老人保健施設いしづち苑、済生会西条特別養護老人ホーム、訪問看護ステーション、在宅介護支援センター、居宅介護支援事業所、ホームヘルパーステーション、西条市地域包括支援センター西条北部からなり、西条市の医療・福祉・介護を担っています。
西条市では、高齢化、核家族、人口減少が進行しており、今後、更に医療・介護の需要が高くなると予想され、当センターの役割は益々大切となると思われます。当センターは、医療・介護を担う人材が十分とは言えませんが、これからも魅力あるセンターを目指し、東予地区、愛媛大学医学部などの県内の関係機関と連携、協力し、皆様に、最新の治療、最適の介護を提供できる様に努めてまいります。
当センターがあるから西条に住みたい、当センターがあるから西条が好きであると思う人が一人でも増えることを目指しています。





















