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循環器内科外来のシステム
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循環器内科外来のシステム

 虚血性心疾患や下肢動脈血栓症が疑われる患者さんが当院循環器を受診された場合、どのような検査を行なっているかを紹介させていただきます。
 まず、基本的にできるだけ検査目的だけのカテーテル検査を行わない方針をとっています。 カテーテル検査は医療事故が起こらないように万全を期して行っていますが、それでも不可抗力で合併症(脳梗塞、末梢動脈塞栓、カテーテル穿刺部の出血)が起こる可能性があるからです。また、造影剤による合併症(腎障害、アレルギー、そのほか)もあります。ですからできるだけ体に負担をかけず、危険も少ない検査で診断できるようにしています。 では、虚血性心疾患を疑う患者さんにどのようなスクリーニング検査を行なっているかを紹介します。まずは血液検査、心電図、頚動脈エコー、心臓エコー、問診(既往歴、症状、家族暦)を行います。

心臓・血管エコー検査について

2014年新調のAplioXGを筆頭に3台の心・血管専用エコー(認定超音波技師2名在籍)

 「心臓を調べるのになぜ頚動脈エコーが必要なのか?」と思われるかもしれません。その理由ですが、心臓エコーは心臓全体の動きを評価することができるのですが、冠動脈をみることができません。冠動脈は直径が大きくても4mm程度なので確認することができないのです。一方、頚動脈は動脈の中でも体表面近くにあり、そして心臓の近くに位置することから冠動脈に狭窄があるかを予測するに最も値する血管なのです。動脈血管の内膜と中膜を合わせた厚さが(動脈血管は外膜も含めて3層構造となっています)2mm以上あれば虚血性心疾患のハイリスクと言われています。ですから、頚動脈エコーはきわめて重要な検査なのです。

冠動脈造影CTについて

GE製LightspeedVCT64マルチスライスCT(年間約400例施行しています)

 上記結果をふまえて虚血性心疾患の可能性がある場合に冠動脈CTを行います。冠動脈CTとは、造影剤を注射して心臓を断層撮影します。次にこの画像を基に、放射線技師が心臓と冠動脈の形状がわかりやすい3次元画像を作成してくれます。これが出来上がりの画像です。一部をここに紹介しておきます。

右冠動脈の画像

かつては描出困難とされていた石灰化、ステントの内部も評価可能になりました。

左冠動脈の画像

CTで虚血性心疾患の可能性が高い方には入院してカテーテル検査を行います。
CTではっきりしない場合は、患者さんと次のような相談をします。
「疑わしいので、もう一つ追加で検査してみますか、それとも、カテーテルにしますか」
約9割の患者さんが「もう一つの検査を受けてみます」と、答えます。

心筋シンチグラフィーについて

2013年新調:SIEMENS製Symbian(詳しくは画像センター ≫ 核医学検査参照
年間約150例から200例の検査を行なっています

 この検査は、造影剤ではなくタリウムという放射線物質(ごく微量で、人体に害を及ぼすことはありません)を注射して心臓の全体に血液がどのくらい巡っているか、心臓の筋肉に残存能力があるか、機能を生理的に評価するものです。それを画像として表します。大まかに、11時~5時の辺りが左冠動脈が栄養する部位、4時から6時の辺りが左冠動脈から分岐する回旋枝(かいせんし)が栄養する部位、6時~11時の辺りは右冠動脈が栄養する部位です。(下図参照)
 また、ATPという薬を注射して心臓に負担をかけた状態(運動したみたいに、脈が速くなる、体が熱くなる、息が切れるなどの症状が出ることがあります)と、負担がかかっていない状態とを比べるため午前と午後の2回に分けて検査を行います。

動画で心臓の動きを確認することもできます(下図参照)。

 心筋シンチグラフィーで虚血性心疾患の可能性が高い方には入院してカテーテル検査となります。
 次に、閉塞性動脈硬化症を疑う患者にはどのようなスクリーニングを行なうかご紹介します。検査項目は血液検査、脈波(ABI)検査、下肢動脈エコー、心電図、心臓エコー、頚動脈エコーとなります。
 脈波検査とは手と足の血圧を同時に測定して、足の血管のつまり具合を算出するものです。

下肢動脈エコーは血管の狭窄やつまり具合を調べることができます。心臓と比べて足の血管は太いところ(足の根元あたり)が10mm程度あります。膝から下は細くて3mm程度です。足の動脈は冠動脈と比べて超音波が届きやすい(体表面から比較的浅い)ところに血管があるため詳しく調べることができます。エコー技師さんが作成した画像を紹介しておきます。

 エコー技師さんが作成してくれる検査図は、カテーテル治療の道案内となっています。
 実際に、血管の詰まり具合はこの図の通りとなっていることが殆どですので、足の血管の造影CTを撮ることは稀です。
 さて、閉塞性動脈硬化症を疑う患者になぜ心電図と心臓エコーを行うのか?
 それは、閉塞性動脈硬化症の患者の30%が虚血性心疾患を併発しており、その死因の75%が虚血性心疾患によるというデータがあるからです。(本邦における統計)
 以上のように当院ではかなり精度の高いスクリーニングが行なえるようになっています。
 他にも、様々な検査があり、患者さんの血管疾患、生活習慣病の治療にお手伝いできることをトータルマネージメントすることを目標にしています。
 腎動脈エコー(腎動脈狭窄が高血圧を引き起こしていることがある)
 携帯型心電計(そのドキドキの原因は?外来で4台貸出対応可能です)
 睡眠時無呼吸検査(夜中に呼吸が止まっていませんか? 外来で5台貸出対応ます)
 頭部MRI(冠動脈と脳血管の太さは同じくらいなので冠動脈に虚血がある患者は脳血管の狭窄も起こしていることが多い)

 2013年後半より、連携医療機関の先生方からの紹介患者さんを主な対象として採血、エコー、心電図、胸のレントゲン、冠動脈CT、心筋シンチグラフィー、頭部MRIを1日で行なうコースを準備しました。
 患者さんにとって、多くの検査を受けることは金銭的と時間的負担を強いられるのですが、入院してカテーテル検査目的で入院するよりも金銭・時間的負担が少ないことは事実です。
 また、心臓血管エコー室は定時枠としてほぼ毎日予約で状態となっています。循環器を受診される際は必ず事前に予約をされることをお勧めします。

 なお、必要な場合はカテーテルによる検査・治療については、金子医師(インターベンション学会専門医)の専門とするとことであり、これまで約2000例の治療経験にもとづき、急性期の成功率ならびに合併症率の低減はもとより、中期・長期成績を考慮した最先端かつ低侵襲な治療を行ないます。また、極めて難易度の高い病変に対しても、定期的に東京・大阪からインターベンション学会指導医・専門医が来院し2名の専門医による治療を行なっています。

2011年更新GE製Innova3131IQ Biplane血管撮影装置
IVR認定看護師も在籍 重症患者さんにも対応できるよう、補助人工心臓などの装置も完備しています。
看護部 烏谷力/  循環器科 金子伸吾